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腸内環境を整え、免疫活性や感染予防にも|発酵食品と乳酸菌について

発酵食品は、腸内環境を整えるとか、健康にいいとか、アンチエイジングにいい、とか色々と聞いたことがあると思います。

この発酵食品に入っている乳酸菌が、私たちのカラダに非常にメリットがあるんです。今回は、「発酵食品」とその中に入っている「乳酸菌」について解説します。

日本の発酵食品の種類

  • 味噌
  • 醤油
  • 漬物
  • ぬか漬け
  • 納豆
  • 鰹節
  • 黒ニンニク
  • 塩辛
  • みりん
  • 焼酎
  • 日本酒  

発酵食品には、健康食品が多いです。
発酵することによって出てくる栄養成分が、私たちの体に非常にメリットがあるということで、発酵食品はとても重宝されています。

漬物と乳酸菌

乳酸菌について

「乳酸菌」とは、糖を発酵して多量の乳酸を生産する細菌の総称です。古来より人間の体や生活に結びついた微生物群です。

乳酸菌は、整腸作用で有名ですが、他にも感染予防、免疫活性、抗アレルギー、抗腫瘍、血圧降下作用、血糖値の上昇抑制などの作用があります。

漬物の仕組み

漬物は、野菜に食塩をまぶして桶などの密閉容器の中で重石をして漬け込みます。食塩と重石によって、野菜の細胞から栄養分を細胞とともに浸出させます。
容器の中心部は嫌気性(無酸素)で、栄養分が豊富になってくると、乳酸菌や酵母が生育を始めます。

漬物にある乳酸菌

  • Leuc.メセントロイデス
  • Ec.フェカーリス
  • Ec.フェシウム
  • Lb.プランタルム
  • Lb.ブレビス
  • Ped.アシディラクティシ
  • Ped.ペントサス
  • Tg.ハロフィルス

漬物の乳酸菌の数

漬物1gあたり1万〜1億CFU

乳酸菌数に幅がある理由

乳酸菌の発酵が十分に進んでいなくて未熟成だった
❷ 保存料ソルビン酸が含まれていた

ぬか漬けは乳酸菌だけでない

ぬか漬けは、乳酸菌だけでなく「酪酸産生菌」も含みます。この酪酸菌は長寿菌とも言われ、長寿地域の人は腸にこの酪酸菌を多く持っていることがわかっています。

酪酸菌はビフィズス菌や乳酸菌の発育を助ける働きを持っている。
酪酸は腸粘膜を修復し、小腸の繊毛運動を活性化する。大腸のエネルギー源ともなる。酪酸は他にも抗炎症作用や抗がん作用など薬理効果が強い。

さらに、ぬか漬けのすごいところは、
ぬかに漬けるだけで栄養価が増えるということです!

大根

ビタミンB1
 0.02mg → ぬか漬け0.33mg(16.5倍)
ビタミンB2
 0.01mg → ぬか漬け0.04mg(4倍)
ナイアシン
 0.2mg → ぬか漬け2.7mg(13.5倍)
ビタミンB6
 0.05mg → ぬか漬け0.22(4.4倍)

胡瓜

ビタミンB1
 0.03mg → ぬか漬け0.26mg(8.6倍)
ビタミンB2
 0.03mg → ぬか漬け0.05mg(1.7倍)
ナイアシン
 0.2mg → ぬか漬け1.6mg(8倍)
ビタミンB6
 0.05mg → ぬか漬け0.2(4倍)

なぜ栄養価が増えるかというと、色々理由はありますが1番は菌です。菌というのはビタミンも合成してくれるのです。
菌が分泌したビタミンがまた食べ物に戻るので、このようにぬか漬けにすると栄養価が増えるというわけです。

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味噌の乳酸菌の数

味噌1gあたり10万〜1億CFU

ただし、味噌の場合、乳酸菌以外にメラノイジンなどが薬効果を発揮します。抗がん作用、放射性物質の解毒作用などがあります。

プロバイオティクスとは?

プロバイオティクスとは、私たちに有益な作用をする生きた有用菌のことを指します。”乳酸菌” や “ビフィズス菌” などをカプセルや錠剤にしたものです。

発酵食品を毎日とるのが理想的ですが、なかなかとれないとか、量が少ないなどの心配を補うために、錠剤化したものを飲んで整腸作用をしていくというものです。

プロバイオティクスと発酵食品の違い

プロバイオティクス

  • 菌数が多い
    (1億〜100億CFU/g)
  • 1錠の菌の種類が少ない
  • 薬効果が高い
  • 酵母を含まない

発酵食品

  • 菌数が少ない
    (1万〜1億CFU/g)
  • 1食の菌の種類が多い
  • 薬効性は高くない
  • 酵母を含むことが多い

プロバイオティクスの使い方

乳酸菌のプロバイオティクスを利用する場合、菌の株や種類が重要です。ところが、これに合う合わないは個体差があり、どれが良いかは人それぞれなので使ってみないとわからないということになります。

そういった意味では「ビオフェルミン」は有名ですが、ビオフェルミンは合う人が多いので、利用してみるといいと思います。

その点、やっぱり発酵食品はその土地に根ざした菌がけっこうありますし、自分が作れば自分に合う菌が、その中で培養されますから、手作りの発酵食品が一番いいかもしれません。

いずれにしても、5種類以上の菌種をローテーションしながら利用するのが良いです。

まとめ

日本の発酵食品には乳酸菌を含む食品が数多くあります。
とくにぬか漬けは、酪酸菌(長寿菌)も多く含み、ぬかに漬けることでビタミンなどの栄養素を増やしてくれるので積極的に食べたい食品です。

発酵食品やプロバイオティクスを上手にとって、健康な腸を目指しましょう。以上、発酵食品と乳酸菌について解説しました。